人のわろきはことはよくよく見ゆるなり

我が身のわろきことは覚えざるものなり　

蓮如上人

（他人の悪いところはよく目につくが、その反面自分の良くないところにはなかなか気づかないものである。）

日常生活において振り返ってみると、あの人迷惑だな、自分勝手だなと思う事や、なんであんなにもあの人は怒ってるのだろうと思うことがあります。

しかしながらその反面自分自身に目を向けることは少なく、時に相手から、なにか指摘された時には素直に聞ければいいものの、なぜか嫌悪感や腹が立ったりと思うこともあります。

我々は目で見た物事を自分自身の価値観・物差しで主観的に分別し、その判断こそが疑いもなく正しいと思い込みがちです。ただ誰一人として完璧な人、間違いを犯さない人などおりませんし、自分が相手に思うことはきっと相手からも同じように見られていたり、気付かぬところで相手に嫌な思いをさせているかもしれません。

諺でもある様に「人のふりみて我がふり直せ」と。どんなことでも直ぐに自分が正しいと思うのではなく、自分は大丈夫かな、自分も気をつけないとなと、まずは自分自身に問いかけ考える間を持つことが、相手を思いやり本当の自分自身と向き合うことではないでしょうか。